責められると、反省したくなくなる
今朝、こんなことがありました。
朝よく行く定食屋さんに勤務する、60代のおばちゃんの話です。
その定食屋さんは、立地周辺が「クラブ」とか「バー」が多く、朝帰りの20代の若い人たちが朝によくいます。
今朝もお店に行くと、朝帰りの若い人たち数組がいました。
店員の、あのおばちゃんもいました。
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ある、20代前半ほどの男3人組が、陽気に騒いで食べていました。
少し、お酒に酔っ払って。
朝から、やんちゃな感じです。
その中のひとりの男性が、目の前にあったご飯茶碗を誤ってひっくり返してしまいました。
(おおお。ごはん、ぶちまけた)
それを見た他の2人は、大笑い。
テンション高まる。
でも、さすがにひっくり返した人は、若干申し訳なさそうな顔をしていました。
そこに、おばちゃんがやって来ました。
(おばちゃん、どんな顔するんだろ。
これ、イヤな顔するんじゃないか。怒ってしまうかもなぁ)
その、おばちゃんの対応にぼくは、やられました。素晴らしかった。
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「あらっ、まぁ〜だいじょうぶ?
元気過ぎてお茶碗落としてしまったんやね〜。
ケガはなかった?すぐ代わりを持ってくるから、ちょっと待っててね〜。」
(えっ、優しい。怒らないの?スゴいな。)
おばちゃん、受け入れたんです。
対応は優しい。
「器」の広さを、見ました。
「次は、ダメよ。気を付けてねー。はい、ご飯どうぞ」
おばちゃん、穏やかに対応。
こぼした男性は「すいませんでした!ほんとあざす!」と、おばちゃんに素直に謝ってしまいました。
(まるくおさまってる。。)
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◆責められると、反省しない
ぼくはこの件で、もしおばちゃんがこぼした男性に対してイヤな顔をしていたとしたら、男性は謝らなかったろうと思いました。
悪いことやミスをしたときに、たたみ掛けて責められると、「なんだよ!」という気持ちになるからです。
ミスした側は、心の中で「しまった!」「悪いことしたなぁ」と感じてます。
罪悪感を味わっている時は、すでに反省の気持ちが湧いています。
でも、罪悪感を感じている時に誰かの責め立てが入ると、反省より「反発心」が湧いてしまいます。
責められると逆に、反省したくなくなるんです。
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◆相手の「器」に、心を開く
罪悪感を味わっている時に最も反省に向かいたくなる対応は、受け入れてもらうことです。
許してもらうことです。
ミス、過ち、失敗、そのときは自分の中で「やっちゃったな」「ヤバい」と感じています。
そこで相手に受け入れられると、猛烈に「申し訳ないです」という気持ちになります。
『ヤバい、怒られる。。』と思っているときに許されると、心がフッと、反省に向かいます。
ミスや過ちに、最も効く対応は
「許し」「受け入れ」です。
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◆許してくれた人には、頭が上がらない
ぼくがこれまで失敗した時、過ちを犯した時に、許してくれた人のことは、忘れていません。
普通だったら「なにやってんだ!」「もう、お前のことは知らない」と言われてもおかしくないレベルのことを許してくれた時。
その時は、深く「ありがたい」と感じると同時に「この人をがっかりさせないようにしよう」という気持ちが、
素直に湧いたことを今でも覚えています。
最悪な状態の時に許してもらえると、その人のことを忘れられないのです。
定食屋のおばちゃんは、ただ者ではないです。
ではまた今度。