本当の信頼関係は、「報告・連絡・相談」がいらないこと
相手に対して、マメな「報告・連絡・相談」が必要だとしたら、
「それをしておかないと相手が、不安に思う関係性である」ということです。
「やること、思うこと、考えていることを相手にマメにいっておかないと、相手は自分を認めない」としたら。
それは相手が、こちらを信じていません。
同じく、こちらも相手を信じきれていません。
「この人を放っておくと、なにをしでかすかわからない」という関係性です。
信頼関係があるのなら、
こちらの行動をいちいち確認したりしません。
確認するのは、
「相手がなにをするかわからなくて不安だ」と思っているからです。
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◆本当の信頼は、なにも言わないこと
ぼくは以前、会社を辞めたことがありました。
父親は当初、ぼくが会社に入ったことをとても喜んでいました。
その会社を、ぼくは離れました。
そのとき、ぼくは父親に相談はしませんでした。
なにもいわずに自分で決めました。
いざ、事後報告で会社を辞めることを言ったとき。
「わかった」と一言いって父親はそのまま受け入れました。
辞める行為を、いっさい否定しませんでした。
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◆余計な口出しは、いらない
父親は今まで、あらゆる自分の選択に、
口出しをしませんでした。
「お前が決めることだ」
「自分が好きな方を選べ」
ぼく自身の意見を尊重する立場でした。
ぼくは父親に対して、余計な報告・連絡・相談はしたことがありません。
ほぼ、「事後報告」のみです。
これは、ぼくからすると「父親はじぶんがどんな選択をしても支持してくれる」
という思いがあるからです。
一方で父親からすると「お前の選ぶことはなんでもいい。おまえのことだから大丈夫」
ということだと思っています。
ぼくと父親の間に、マメな報告・連絡・相談はありません。
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◆信頼とは、自由でいさせてくれること
・相手に10万円を渡して「自由に使っていい」「なにに使ったか言わなくていい」といえる。
・出かけるときにどこに行くか、誰と会うか、を言わないでいられる。
・進路の選択、仕事の選択、誰と付き合うかの選択、それらを相談しなくていい。
相手が選ぶ道に、口出しをしたり心配したり、しないでいられるか考えてみることです。
相手が選ぶ道を、いちいち確認しないでいられるかどうかで、相手との関係性がわかります。
もし相手に10万円をポンと渡しても、
そのままゆだねていられるなら信頼しています。
相手に10万円渡して、
「使い道の詳細をぜんぶ報告してくれ」というなら相手を信じていません。
「この人を自由にさせていても、なんら心配はない」
それが、信頼です。
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◆本来なら「信頼」「信用」なんて言葉は、使わない
「お前のことを信頼してるぞ」
「おれのこと信用しろ」
この言葉をいう人は、裏切りそうです。
「友だちだよな」
「仲いいよな」
「親友だよね」
本当の友だち関係に、その言葉はありません。
本当につながっている関係に、
余計な言葉はいりません。
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◆相手の選択を、信じよう
相手が黙ってなにかを選択したとき。
そこに、報告・連絡・相談がなかったとしても、揺らがなくていい。
不安に思わなくていい。
なにも言わないで事後報告してきた時は、
相手の根本の思いだけを感じていればいい。
見えないところで、相手を信じているだけでいい。
ではまた今度。