もし30代でガンになったら
このマンガは考えさせられるものでした。
内容は、35歳男性マンガ家のアシスタントが、ガンを宣告されて、
1年に及ぶ闘病生活を綴ったもの。
このマンガを読んで3点、心に深く残ったことをまとめます。
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◆ガンの闘病生活は、ものすごく大変
一点目が、ガンの闘病生活の大変さです。
ガン治療のために、「抗がん剤」を投与し続けていく日々が描かれていました。
そこには、抗がん剤投与や手術などによる、様々なつらい症状を経験する姿がありました。
・体が激痛で動かない
・しゃべることすらきつい
・食べてもすぐに吐く
・においを嗅いだだけでも吐き気をもよおす
・周りの患者の声にストレスを感じる
etc…
「こんなに抗がん剤はきついのか、、、」
けっこうなインパクトがありました。
ガン治療には、多大なつらさを伴う様子が描かれていました。
フツウに生活することもままならない闘病生活。
治療に立ち向かうことは、並大抵のものではなさそうです。
これはきっと、当事者でないとわからないものです。
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◆「忙しかったのはホントだったけど、命より大事な用事って、なにかひとつでもあったかな」
二点目が、「命より大事なもの」について。
登場人物の一人に、
主人公と同じ世代の男性が、同じくガンで入院しているところに出会う場面があります。
その男性の一言が、忘れられません。
『体がおかしいってことはずいぶん前から気付いてたんです。
でも、仕事が忙しいから放っておいちゃった。
早く気付いていたら、今頃すぐに治っていたかも』
そして、
『忙しかったのはホントだったけど、
命より大事な用事って、なにかひとつでもあったかな。
今すぐ病院に行けって、あのときの自分に言いたいよ』
この男性の言葉、当事者ならではの後悔です。
確かに、日々仕事や日常生活に忙殺されていると、
「やらないといけないこと」「放っておいてはいけないこと」を
放っておいてしまうものです。
この「つい、放っておいてしまうもの」は、
なくなってしまったときに、ようやく「大事なことだった」と気づくんです。
「仕事」は間違いなく、人生で大事なものです。
でも、仕事に100%向かってしまっているとしたら、
もしかしたら身近にある大切なものを、忘れてしまっているかもしれないです。
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◆最愛の人が、支えとなる
三点目、「支え」について。
主人公の奥さんが、闘病中の主人公を変わらぬ態度で常に支えていく姿が印象的でした。
つらい症状と、精神的にこたえる状況である主人公に対して、
なにがあっても変わらぬ態度で側にいて、暗くならずに前向きに、温かく存在しているのです。
抗がん剤の副作用で息も絶え絶えになっているとき、
もう治らないのではないかと精神的に落ち込んでいるとき、
変わらぬ態度で温かく居てくれる奥さん。
心から、奥さんに支えられている様子が忘れられませんでした。
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命より大事な用事って、なにかひとつでもあったかな。
これ、忘れません。
ではまた今度