アドバイスは、「こうしなさい」ではなく「これを続けるとこうなるよ」
「ダイエットしたいんですけど、お菓子とかケーキがやめられません。どうしたらいいでしょうか?」
という質問があったとき。
普通なら「運動しなさい」「お菓子をやめなさい」「食べ過ぎないようにしなさい」といって、アドバイスしがちです。
「こうしなさい」「こうしてはいけない」という、命令形や禁止になってしまいます。
でも、そういうアドバイスをしても、解決しません。
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◆アドバイスは、未来を教えてあげること
「食べ過ぎると、1年後太るかもよ」
「それでも食べ過ぎると、3年後オシャレな服が着られなくなるかもよ」
「もっと食べ過ぎると、10年後は内臓に負担がかかって病気になるかもよ」
というように、いまその人が続けていることが、将来どうなるのか。
それを、伝える方がいいです。
そして、ここが大切な所なんですが、「あとはあなたが好きな方を選んで下さい」と言ってあげること。
最終的に、決めるのは本人だということを、忘れないことです。
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◆アドバイスは、相手を無理に変えることではない
人は、好きなことが、各々違います。
「おれは酒が飲めないなら、死んだ方がマシだ」という人に、お酒を取り上げるのは、本人の意思を奪いかねません。
「自分はお菓子やケーキが大好きだから、いいの」
そういう人に、「お菓子を食べてはいけない」と言うことは、現実的ではありません。
自分の母親は、ビールが大好きで毎日飲みます。ずいぶん前に一度、ビールを禁止しようとしました。
でも、すぐに飲み始めました。
本人にとってビールが飲める幸せは、とても大きいのだとわかったのです。
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大切なことは、「それを選ぶのはあなた。だけど、それを続けることで訪れる結果は、あなたが引き受けてね」です。
「お菓子大好き。食べ過ぎてる。でも、太りたくない。病気になりたくない。誰かなんとかして」これは、ダメです。
ルール違反です。
解決を、自分の外に求めてはいけないのです。
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◆アドバイスは、未来を明るくするためにある
あらゆる言葉や考え方、アドバイスは、人を明るくするものでありたいです。
わざわざ、人を不安にしたり、否定したり、責めたりするような、そんなことに言葉を使ってしまいたくないです。
それから、命令や禁止もイヤです。
「どうやったら、幸せに過ごせるか」「どうやったら、前向きになれるか」
これが大事です。
そこに、命令や禁止はないのです。
「ケーキ好きなんでしょ、やめなくていいじゃん。ケーキ美味しいよね。」
そして、その人が太るかどうか、運動するかどうか、ケーキを控えるかどうかは、本人が決めることです。
すべての決定権は、その人自身にあります。
「人間の意思」を踏まえたところに、アドバイスはあるのです。
ではまた今度。