「名刺100人と交換」研修の人に遇った
仕事が終わって、会社のビルから出て駅に向かって歩いていた。
今日は、外は風が強く、寒い。
10度をきる寒さ。
歩道を歩いていると、そこに、ひとりのスーツ姿の若い男性と目が合った。
ぼくは、すぐに目をそらした。
でも、どうやらこちらに向かってくる。
なんとなく、目を合わせないようにしようとした。
でも、やはりこちらに来ているらしい。。
「すいません!」
男性:「あの、突然お忙しいところ申し訳ないです。
じつは今、○○本社からこの地に、100人に名刺をもらうという修行のために来ているんです。
寒い中ほんと申し訳ありませんが、名刺を交換していただいてよろしいでしょうか。」
(うわ、めっちゃ遠いところからここに来てるんだな。
しかも、この寒さ、この時間に、こんなことしてる・・・)
ぼく:『えっっと、あ、いいですよ。』
男性:「ありがとうございます!」
・・・・名刺交換完了
ぼく:『寒いですよね、がんばってくださいね』
男性:「とんでもないです!すいません、こんな寒い中お時間頂きまして。
ほんと、ありがとうございました!!」
ぼく:『いえいえ、どうも』
(コートも着てないし、手袋もマフラーもしてない。
こんな寒いうえに見知らぬ人に名刺交換なんて。大変だろうな)
〜〜〜〜〜〜〜
その若い男性は、入社して1年目であろう人でした。
会社の新入社員研修の一つとして、課されたのでしょう。
この研修、あの若い男性にとっていい経験になるだろうと、後でぼくは思いました。
◆「思い通りにいかない経験」は財産
1:見知らぬ地で、寒い中で、ひとりで、あかの他人に声をかける経験
2:散々断られる、人から目を背けられる経験
こんな、思い通りではない経験は、精神的にこたえます。
でも、そこで、何か学びます。
「思い通りにはいかないことだらけだ」
これを、早いうちに経験できることは、貴重です。
なぜなら、実人生で本当に役に立つことは、
思い通りにいかなかった経験から学んだことだからです。
P.S.
みんな、名刺交換100人やった方がいい!とかいう話ではないです。
P.S.2
その若い男性は、イヤイヤではなく、イキイキ感がありました。あの寒さで応援したくなる感じを出せるのは、素晴らしい。
ではまた今度