仕事や人生で、早く知っておけばよかったこと

同じものから、1気付くか、10気付くか、100気付けるか

会社を辞める前に、知っておきたい「サラリーマン」の3つの力

サラリーマンであること。
会社に勤務していること。
定職につくこと。

これらを「社畜」「使われる身」といったネガティブな意味を持って捉えることがあります。

一方で、

会社勤務をせずに独立すること。
起業して会社を作ること。
定職につかずフリーランスであること。

これらを「自由に生きている」「社畜から抜け出せた」「会社に寄らないかっこいい生き方」といったように見る傾向があります。

確かに、定職に就かずに生きることは、素晴らしいことです。

ぼくも一時期、「定職につかない生き方が絶対いい」と思っていた時期はありました。

でも、会社で働いていくうちに、「定職につくことの価値は大きい」と考えが変わりました。


今回は「定職につくことの価値」を考えます。

下記、3点でまとめます。

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◆マナーが身につく

1点目が「マナー」について。

定職に就いたことのある人と、定職に就いた経験がない人(または、定職に就いたもののすぐに辞めてそれから定職に就がなくなった人)では、マナーが違います。

会社員経験がない人は、どうしても、「社会人経験がない所」をどこか感じます。

時間を守る。
あいさつ・返事をする。
言葉遣いや文面を使い分ける。
報告・連絡・相談をする。
電話対応やメモ。
雑用の取り組みや捉え方。

これらは、定職に就いた人は自然と身につけていきます。

要は、「マナー」を身につけます。

でも、定職に就いたことがない人は、
この「マナー」に欠ける所がどうしても出てきます。

定職に就いた経験がある人なら「まず考えられない」ことを、
やってしまいます。

ここは、「マナー」の差であり、
「基本力」の差です。

この違いは、大きいです。

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◆理不尽・矛盾の経験

2点目が「理不尽・矛盾」の経験について。

たとえば社内では、、、

上から「ここをこうしなさい」と言われる。
でも、現場からすると「無茶なこと言うなよ」「現場のこと何もわかっちゃいない」
という内容だったり。

帰り間際になって「なんでこんな業績になっているか、改善策を明日報告して」と言われたり。

早くあがれる日に限って、上席や先輩がいて明らかに「まさか帰らないよねオーラ」を出されたり。

・・・etc

それから社外でも、「お客様」「クライアント」という理不尽が存在する。

手のひらを返したように態度が急変したり。
とてつもない要望を出してきたり。
激しいクレームを言ってきたり。

これは、逃れようがありません。

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というよりも、会社にいること自体、理不尽や矛盾と常に付き合っているようなものです。

人間関係もある、お互いの利害もある、好き嫌いもある。
業績もある、お客様もある、立場もある。

あらゆる矛盾・理不尽・不可解・面倒・思い通りにならないこと、
それらと、共に過ごして行く必要があります。


会社で勤務する力は言い換えると、
「メンタル力」の最たるものです。

これが、定職に就いた人が備える「力」です。

極端に言えば、グローバル社会において世界に太刀打ちできるほどの、
(日本人の)底力だと思っています。

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◆定職に就く人の、立場・状況・気持ちがわかるようになる

最後に3点目が「定職に就く人の世界がわかる」ことについて。

ぼく自身の経験でたとえると。

「会社員として何十年も過ごした親」に対して、学生時代はなんとも思っていませんでした

それが、自分自身が社会人になり定職についてから、親の見方が明らかに変わりました。
もっと言うと、世間の、道行く人の、会社員樣方の見方が変わりました。

「こんな世界を、何十年も過ごしてきたの。すごいな、みんな」

いつも近くにいた大人たちが、神さまに思えるほどでした。

「あのオヤジたち、頼りないよね」という学生時代に特有の見方が、
がらりと変わりました。

それまではわからなかった、人々の立場・状況・気持ち、
それらが、少しずつ、見えてきたのです。

自分自身もし定職に就く経験がなく、会社員として過ごす経験がなかったら、
周りの大人の方々を、否定的にばかり見るじぶんになっていたのかもしれません。

この、「見方の変化」は、ぼくの中では非常に重要な変化でした。

定職についてよかったと、深く思えました。

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◆定職に、就こう

独立、起業、フリーランス、社長、働かない生き方、
それらは素晴らしいことです。

そこには、「定職に就く世界」とは異なる学びがあり、経験がある。

「定職に就かない世界」の素晴らしさは、まぎれもない事実です。


でも、「定職に就く」ことは、これも素晴らしいのです。

「定職に就いたことがない人生」では、味わえない世界があります。


定職に就くことは、否定するものでもなく、かっこ悪いものでもなく、逃れなければならないものでもない。

とにかく、今いる場所で、頑張ればいい。


ではまた今度。