要望に応えても、相手は満足しない
仕事中、クレームで電話がありました。
納期が指定した日時と異なるとのことでお怒りに。
原因は配送業者側のミスだと判明。
でも、お客さんからすると不手際の所在がどこであれ、関係ありません。
とにかく、お怒りでした。
当然、お客様には深くお詫びしました。
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◆要望に応えると、相手はエスカレートする
そのお客様には、いくらお詫びをしても聞きませんでした。
段々、要望がエスカレートしてきました。
「ああしろ」「こうしろ」と言ってくる。
それらに応えても、また別の要望を言ってくる。
無理難題になってきました。
応えれば応えるほど、逆に、要望は強くなりました。
明らかに、できないことを言ってこられる。
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◆要望に応えても、満足しない
怒りがこみ上げる気持ちは、わかります。
でも、要望に応えるほど、
逆にわがままになることを感じて、ハッとしました。
『人は、要望に応えても、満足しないんだ』
相手が、じぶんの言うことをなんでも応えてくれるとわかったとき、
人はエスカレートしてきます。
「この人は、こちらが言えばなんとでも応えてくる」と思って相手は、
その弱みを利用しようとします。
段々、わがままになります。
相手の甘さに、依存してきます。
これは、人間の無意識に備わっています。
たとえば、母親が子供になんでも買ってあげて育てた後に、
母親が「もう、買えないよ」と言ったら子供が暴れ出す。
これと根本は同じです。
要は、なめてかかっています。
より、相手に要求してきます。
「相手はなんでも言うことを聞く」と思っているのです。
そんな人間関係は、泥沼化しそうです。
親子関係、恋人関係、上下関係、
人間のあらゆる関係に、
「要望に応えても、満足しない」ことが当てはまります。
この方向性は、いつか破綻します。
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◆できないことはできない。要望に、応えすぎない。相手に呑まれない。
「要望に応える」
「相手の言うことをすべて聞く」
本来は、いいことです。
でも、良かれと思ってしていることが、
逆に人間関係をこじらせることがあります。
もし、誠意をもって要望に応えても相手が逆に依存してきたなら、
その相手は誠意とか誠実さを求めてなんかいません。
ただ、なめているだけです。
ただ、利用しようとしてるだけです。
そんな人に、じぶんの心を傷つけさせてはいけません。
構いすぎてはいけません。
良好な人間関係に、「依存」は存在しないからです。
ではまた今度。