時代はここ1年で本当に変わっているが、準備してない人が9割
コロナ前と後で変わったことは、個人で言えば『お金と時間と精神の使い道の変化』であり、企業であれば『お金の生まれ方の変化』だ。
はっきり言って、これから『仕事がなくなる人・価値を生み出せない人』は大幅に増える。また、企業は『安泰が続く事業』なんて無くなる。
大手かつ誰もが憧れた航空会社でさえ、利用者90%減になるなんて時代だ。
憧れと現実は違う。たとえ大企業でも花形職業でも、通用しないものは通用しない。
コロナによる時代変化への影響は、大きすぎる。
が、まだ気づいてない人が多い気がする。
なぜなら『また、元に戻るでしょう』と思っている意識であるからだ。
今は、危険であり、大チャンスでもある。
変化の不可逆性に気付いた人は、生き残りやすい。一方、変化を一時的なものと考える人は、危険すぎる。
ガラケーからスマホに移った時代に、誰もスマホから逆行する人はいないように、コロナ以後は『戻らないもの』が多いから、計算してキャリアやビジネスを考えないと食えなくなると思う。
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●変わった。何が?
1:消費の価値観
たとえば、『消費マウンティング』をしなくてよくなった。
高い服、高い車、高い時計を身につけて、人々に見せびらかすシーンがなくなった。高級レストランに行って、SNSにアップして、というシーンも少なくなった。(やってる人はまだいるが)
いままで『お金を使う理由』が、ブランドや社会的証明となる権威のための消費だったりしたが、その変化が明確になった。
高い服を着ても、それを見せるシーンが減ったのだ。もちろん、企業としてLVMH(ルイヴィトンはじめとする高級ブランド企業)やプラダ、エルメスなどの老舗高級ブランドの売上は好調だ。高いものは世界で売れている。
一方で、『ユニクロで十分』というシーンが圧倒的に増えた。機能と価格がユニクロを超えるものはあまりなく、大半はユニクロで済むよね、という時代になった。そんな中で『本当にいいものを買いたいよね』という場合は、ルイヴィトンやプラダ、エルメスなどの『超高品質・老舗』にお金を使う感じ。
ユニクロと、ハイブランドの中間に位置するブランドや企業への消費が、圧倒的に減った。
つまり、価値観は『本当にお金を払いたいと思うもの以外には払わない』傾向が強くなったのだと思っている。
安くていいものは沢山ある。それら以上の値段に対しては、お金を使わなくなったのだ。『消費マウンティング』という行動原理は、昭和時代の名残だ。今や、『その価値観自体が、ダサいよね』となっている。
他人に見せるための消費は、なくならないとはいえ、もう以前ほどは戻らないはずだ。
2:働き方
今や『リモートワークは週何日できますか?』という基準が、就活生の考える会社選びの基準の一つだ。
『長時間とりあえず会社のオフィスにいれば働いてるよね』という価値は、もはやコロナ後は通用しない。通用させようとする会社に、将来性はない。
当たり前のことだが、『企業の利益に貢献する=仕事』である。
場所が関係ないことが、はっきりした。
採用基準が『東京本社に出社できる人』だと、東京に引っ越すか、東京にいる人しか勤務できない。しかし、『どこでもいいですよ成果を出すなら』となれば、全国から採用できる。
企業側の方がメリットが大きいのだ。東京に来れる100人から10人を選ぶ場合と、全国から10人を選ぶ場合では、優秀な人材を見つける確率は全国から見つける方がいいに決まっている。
例えば、フェイスブックやグーグルは、全世界から優秀な人材を採用している。出社は不要というワークスタイル。(今後は不明・2021年6月時点)
優秀な人がたまたまインドにいたとして、その人を採用したいと思ったとき、『アメリカに行かないとダメなら行かない。フルリモートOKならいいよ』となった。
いまはズーム、スラック等で打ち合わせすればいい。
エンジニアは物理的なモノを納品しなくてもいいから、テキストやシステムで仕事は済む。
仕事の本質は成果を出すことだ。
成果物は、オンライン、つまり仮想空間でやり取りできる。
『仕事』とは、顧客の価値創造や、顧客の問題解決であって、『上司の顔色を伺うこと・出社してタイムカードを押して椅子に座っていること』が仕事なのではない。
今後も、ビジネスマンは『成果・価値』を基準にキャリアを形成する時代になった。本質的にいい時代と言える。
でも『リモートワーク=サボれる』わけではなくて、あくまで『価値を生む自分』にならないと食っていけない時代でもある。
コロナ以前には戻らない。自分から、価値を生む人になればどこに行っても食べていける。文字通り『場所も企業も』どこにでもいけるワークライフだ。
3:お金と時間の使い方
例えば『おうち時間・プチ贅沢・自宅消費』などの楽しみ方の変化、そして『移住・テレワーク関連の消費・デジタル機器』などの住環境や仕事関連アイテムへの消費、『キャンプ・サイクリング・マイクロツーリズム』などのレジャー消費の変化、オイシックスや羽田市場をはじめとする『食材のECや通販』、ウーバーイーツをはじめとする『出前・デリバリー』など、メディアが出すキーワードにさまざまな特色があった。
ネットフリックスやディズニープラスなどのストリーミングコンテンツ会員も激増したし、YouTubeの広告ビジネスも大きく伸びたことから『コンテンツを見て楽しむ』という時間も増えた。
変化はあるものの、はっきり言えることは『人は、黙って家にじっとしてることは無い・どこかにお金を使っている』という事実。
みんな、お金を使いたい。
ただ、お金の使い方は変わった。
また、お金を払う側は、『コロナ相場』で株や金融資産を持っている人は増えたが、ほぼ大多数は仕事に影響を受けているので『手元のお金がない・生活がままならない・余裕がない』という人も増えている。今後はさらに増えると思われる。
あまりお金を使わなくても、楽しむ手段はある。
が、それだけでは飽きてしまう。
お金をどこかで使いたい。
一方で、お金がない人が増えている。
お金と時間の使い方は、間違いなく、変化している。
昔と同じではない。
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●変化は、真っ最中はあまり気づかない
変化の最中は、あまり実感がない。
でも、数年経ったら、圧倒的に変わっている。
スマホが出てまだ10年ほどだ。だれも、スマホで買い物ができるなんて想像しなかった。
変化とは、それくらい大きい。
日本が携帯電話市場で、国内メーカーがスマホ時代についていけなかったためにアップルとサムスンに全く歯が立たなくなったように、変化の最中に『変化に気づき、対応し、ついていく』ことをしないと、もう遅い。
個人で言うと、キャリアプランは、今最も真剣に考えておくべきことだろう。
どんな仕事でお金を得るか。
『出社していれば給料は出る』という時代は、もうすぐ無理になる。企業も、利益が出せないからだ。
自ら、価値を生み出せる人しか、良い収入の仕事はない。
変化とは、価値提供の性質が変わることだ。今まで価値があると思われていたものが、無価値になることだ。
自分は、どんな価値が生み出せるかを今考えながら過ごした方がいいと思う。
ではまた今度。