起業に資格はいらないが、覚悟は必須
この記事は3人に向けて書きます
1:起業家、フリーランスになりたい人
2:『好きなことで生きていきたい』と考えている人
3:食べていけるか不安な人
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【目次】
●起業とは、自己責任の世界
●起業とは、リスクや失敗を自分が引き受ける世界
●『好きなことで生きていく』気持ちは大事だが、経営者としての覚悟が必須
●おおげさに考えず『自分で責任を負う生き方』ができるかどうかだけを考える
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●起業とは、自己責任の世界
例えば、デザイナーとして売上をあげるには、自分で仕事を取りにいかなければいけません。デザインの受注数・納品数が売上になる場合、自分がどれだけ営業し、仕事を受注し、作品を作り、クライアントからお金を受け取れるかです。
ここには、『誰かが仕事をとってきてくれる』という論理はありません。会社にいる営業担当が、デザインの仕事を持ってきてくれる世界ではないので、自分でデザインの仕事を取りにいく必要があります。もし、営業を雇う場合は、給料を払う必要があります。その、給料を払うのは、起業家である自分です。お金が降ってくるわけではありません。資金繰りも、起業家の必須の仕事です。
『自分でビジネスをする』という世界は、自己責任が原則です。
まず、この前提を踏まえておく必要があります。
●起業とは、リスクや失敗を自分が引き受ける世界
もし、仕事を受注できなければ、売上がありません。それは、資金繰りの悪化を意味します。企業や個人事業主は、お金がなくなれば倒産・廃業です。
起業家のリスクの一つは、お金が無くなれば倒産することです。これは、すべての社長が引き受ける責任です。借金などをしていた場合、下手をすれば自己破産です。これも、起業家の責任です。
会社員でいる場合、仕事でミスをしたら、上司やリーダーに怒られるだけです。始末書を書けば、なんとかなります。最悪の場合でも、解雇です。
一方、起業家のミスは、経営者がダイレクトに引き受ける必要があります。クライアントに対しミスをしてしまった場合、返金や補償をする必要があります。こういったお金や労力は、経営者が支払うものです。
リスクも失敗も、それらは経営者が引き受ける仕事です。
●『好きなことで生きていく』気持ちは大事だが、経営者としての覚悟が必須
起業がしやすくなったのは、とても良い世界です。一方で、個人事業主とか経営者になることで引き受ける責任があるという事実は、企業のしやすさとは全く別の話です。
『好きなことで生きていく』というイメージで起業を考えている人は、資金繰りの大変さ、売上をたてるまでの苦労、行政手続きや労務管理など雑務の膨大さ、毎月の給料がないことの不安感、それらを知らない状態であることが多いです。
簡単であるかどうかは別として、起業家は面倒で地道で不安で、会社員に比べて責任量も半端ない世界です。これを、引き受けることが出来るかどうかは、会社を辞める前に知っておくべきことです。
●おおげさに考えず『自分で責任を負う生き方』ができるかどうかだけを考える
『起業』を、難しいものでお勧めしないと伝えたいのではなくて、『覚悟が必要だ』という点を伝えたいのです。
起業や経営は、人事評価で誰かから褒められるためにやる世界ではない。ミスや失敗を人のせいにして済む世界ではない。うまくいかなかったからトイってすぐに諦めていい世界ではない。最悪、毎月の給料がゼロでもやっていけると思えないといけない。
それらを、自分で引き受けるのが当たり前と思って過ごせるかどうかを、自分に問うべきです。
起業や独立は、能力や才能の問題ではなく、責任と覚悟を引き受ける生き方ができるかどうかの問題です。
ではまた今度。